2017年 06月 20日
南入りの建物

こちらの住宅は、敷地の南側に道路が取り付く南入りの建物。
アプローチと室内からの視線が錯綜したり、
南側に駐車場を確保する必要が生まれるなど、
屋内と屋外の接点に落ち着いた雰囲気を生み出すのが実は難しい。
外構工事が進み、RCの壁が玄関先に設けられ、植栽が施されることで、
建物と外部空間の接点に「間」が生まれ、一気に雰囲気が和らぎました。
「南入りの建物」の計画。
外構計画が非常に重要ですね。

こちらの外構工事、建て主さんと 友人である造園屋さんが、一緒に工事を進めています。
2017年 04月 23日
ワックス掛け
引き渡しの後、設備機器類の取扱い説明、
それから、建て主さん工事となっていた床のワックス掛けを、
建て主さん、現場監督さんと一緒に行いました。


床のワックス掛けを行うのは、
正直なところ なかなか大変な作業です。
今日の作業で膝に痛みがありますし、
何だか肩も張っています・・・。
けれども、家づくりの最後の一時を、
建て主さん、造り手である現場監督さん、
それから設計者である僕達が共有できるのは、
とても気持ちの良いものです。
それぞれが、それぞれに、想いを抱きながら・・・。
こちらの住まい。
小屋組と天井の構成は、
「丘の上のすまい」と基本的に同じ考え方。
2017年 03月 25日
北の庭
工事も終盤。建て主さんとの現場での打ち合わせは、これが最後になるかも知れません。
造り付け家具の取り付けが終わり、週明けから左官工事が始まります。
もしかしたら、この場所が一番いいかも知れない。
現場を案内していたら、ご主人が ぼそっと つぶやきました。

僕もそう思います。
もしかしたら、この場所が一番いいかも知れない。
この場所とは、「北の庭」に面する食堂です。
建物の南側に確保した庭や、そこに面する居間に気を取られ、
この場所はノーマークだったかも知れません。
北の庭はいいものです。
取付位置を低めに抑えた吊戸棚が、部屋の重心を下げるのに一役買っています。
ホームページをリニューアルしました。
よろしかったら是非、ご覧ください。
https://www.a-kashi.com/
2017年 03月 16日
天秤梁
小屋廻りの軒桁と、棟木の中間レベルで、ある程度の剛性を確保し、小屋組みを構成したい。
こうしたことを考える過程で、架構に天秤梁を用いることが多々あります。


天秤梁を受けるのは地棟です。
地棟の上に天秤梁を掛け、その両端に母屋を流します。
小屋組みが 棟木と地廻りの中間レベルである程度固められます。
また、天秤梁で持ち出すことで、垂木のスパンは9尺に抑えられるので、
軒天に現れる化粧垂木も程よい寸法になって来ます。
上の写真は構造表しの段階、下の写真は天井を張った段階です。
地棟を棟木に見立て、緩勾配で天井を張っています。
屋根勾配として欲しい寸法と、屋内の天井勾配が異なることは間々あります。
そんな時にも、天秤梁を用いて架構を構成することは、
ひとつの答えを導くことになるかも知れません。
先人の知恵を借りて、今日の意匠を叶える。
僕達の仕事は少しづつ重ねて行くものだと思っています。
2016年 12月 27日
今年最後の現場定例打ち合わせ


上棟を終えて一月弱。
この時期の現場、実を云うと ちょっぴり掴み所がない。
何となく不安な心持ちにもなる。
仕上げを施していないので現場は暗く、時には雨も降り込む・・・。
骨格は立ち上がった。
造作 仕上げはこれから始まる。
そんな時、必要なのはイマジネーション。
造り手に御迷惑を掛けることになるかも知れないけれど、
正直なところ 造って行く過程で気が付くこともある。
今、この段階でどこまで想像し得るのか。
そこが今、僕自身にとっての勝負。
2016年 12月 05日
青空の下
本日、上棟を迎えました。
敷地の前後に庭があります。
南の庭と北の庭。


南の庭は、造園屋さんの手を借りて作り上げて行きます。
北の庭は敷地が持ってるポテンシャルを、
最大限に生かして行くことになります。
そして、この二つの庭を 取り持つ住まい。
涼しげな風が通り抜けて行く、
そんな住まいになればと思っています。
2016年 10月 01日
地鎮祭
今にも泣きだしそうな曇り空の下、
どうにか雨に降られることなく、無事に地鎮祭が終了しました。
一生懸命、お浄めの砂を敷地に撒く息子さん。
どうも ありがとう。
今回の住まいづくりのネーミングは「南の庭と北の庭」としました。
建物本体のことには触れていませんが、
この言葉が恐らく重要な意味を持ってくると想像しています。
これから始まる住まいづくり。
お楽しみに・・・。