2008年 04月 01日
寸法の見立て
特に勾配を見立てるのは・・・。
以前、吉村順三さんが設計した「軽井沢の山荘」(脇田邸)を訪れたことがあります。
確か、天井は2寸勾配でした。
その時に、建物に優しく包まれるような不思議な感覚を覚えました。
そんな脇田邸を思い浮かべながら、
「海鳴り届く住まい」の2階の天井は、2寸勾配にしてみました。
使い勝手を意識しながら決める寸法。
単純にプロポーションを意識して決める寸法。
材料の歩留まりを意識して決める寸法。
施工手順を意識して決める寸法。
寸法の決め方は様々です・・・。
天井同様、屋根勾配を決めるのも厄介です。
僕自身、屋根勾配は2階の大屋根を多少急勾配にし、
下屋を1寸から0.5寸、大屋根よりも緩勾配にして構成しています。
同一勾配にすると、パースペクティブには開いて間延びした印象を受けるから・・・。
屋根勾配も、天井勾配と同様に、
人の視線から如何に見えるのを意識して決める寸法なのかも知れません。
工事は残すところあと少し。
僕も頑張らなくちゃいけません。
今回は、「横内敏人」さんの葦張り天井も採用。
現在、悪戦苦闘しています。
何だか新しい雰囲気の空間が生まれる気配が感じられます。
今から、とても楽しみです。
住まい手であり、作り手である杉原さんの頑張りに感謝・・・。
by a-kashi
| 2008-04-01 21:30
| 記録:海鳴り届くすまい
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