人気ブログランキング | 話題のタグを見る

実施ずめん

机に広げた実施図面。

45坪ほどの住宅の図面。枚数は40枚強・・・。
意匠図、構造図、設備図 いろいろ・・・。
こうした図面は、サラサラと描き進められる訳ではなく、
様々な試行錯誤を経てまとめられている。

設計の流れを大きく分けると、基本設計と実施設計に区分される。

基本設計は、敷地や住まい手からの与条件を受けとめた上で、
住まいの骨格を決める作業。
従って基本設計図書は、住まい手の方に向けた分かりやすい表現に努める。
図面だけではなく、パースや模型を使って分かり易く説明する。

実施設計図書は、物を創る為、しつかりと見積ができる為に描く図面だ。
図面を描く時、大切にしているのは、
仕事の流れを意識すること。
建築の現場は様々な職人のコラボレーション。
どこまで仕上げて、次の職人にバトンを渡すのか。
そんな事を意識して、寸法を押えて行く。

僕が、初めて建築の実務を学んだのは、増沢建築設計事務所。
入社して最初にしたことは、ひたすら平行に直線をひく作業。
製図板にA2のトレペを貼り、平行定規で線を引く。
1枚の図面の中に、可能な限りの線を引く。
今でも、そうだが、シャープペンシルではなくホルダーを使って。
事務所の先輩からは、少しずつホルダーを回すと美しい線が引けると教えられた。

実施ずめん_c0049902_19443249.jpg
by a-kashi | 2005-05-30 20:42 | 建築 | Comments(0)